【2025最新】電子カルテAI音声入力で実現！信頼関係を育む診察とは？

公開日：2025年2月28日 カテゴリー：電子カルテAI音声入力

「目を見て話してくれない」「質問しにくい」など、患者が抱える不満に気づいても、余裕がなく対応できない方も多いでしょう。

患者に満足してもらえる診察と効率化を実現できるのが、AIを活用した電子カルテの音声入力システムです。患者と向き合って会話するだけでカルテが完成する便利なシステムです。

本記事では、AI音声入力の機能と、患者満足度や医師との信頼関係構築に役立つ理由を解説します。日々の診療で、地域の患者からより信頼される医院にしたいと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

電子カルテのAI音声入力の特徴2つ

医療現場における音声入力システムは飛躍的に進化しており、従来の音声認識システムよりも高度な認識能力を備えています。最新のAI音声入力が持つ2つの特徴について解説します。

• 話すだけでカルテが完成
• 医療用語の正しい認識と学習

1.話すだけでカルテが完成

患者と会話した内容が自動的に記録され、SOAP形式に変換されるため、入力の負担が軽減されます。特に、忙しさのあまり入力ミスをしたり、省略したりしがちですが、話した内容が適切に記録できます。そのため、より詳しく正確なカルテ記録が可能です。

2.医療用語の正しい認識と学習

AI音声入力システムでは、医療用語のデータベースを搭載しており、一般的な医療用語や薬剤名、病名などは高い精度で認識できます。特に使用頻度の高い専門用語や、連携している医療機関の名称などを登録するなど、自院に合わせた運用も可能です。

また、AIは認識だけでなく学習もできることが特徴です。使い続けるほど精度が向上し、より適切な形に最適化されます。

AI音声入力の導入で患者満足度が向上する3つの理由

電子カルテのAI音声入力は、医師の業務効率化はもちろん、患者との信頼関係にも影響します。どのような理由から、信頼関係構築や満足度向上につながるのでしょうか。3つの理由について解説します。

• 医師が患者と目を合わせて診察できるようになる
• 診察の内容がもれなく記録されることへの安心感
• 診察後の対応がスムーズになる

1. 医師が患者と目を合わせて診察できるようになる

音声認識とAIによる診察内容の要約により、医師のカルテ入力の必要がなくなり、患者と目を合わせて診察できるようになります。

従来の手入力だと、入力に集中するあまり、患者との会話中も画面を見続けてしまいがちです。「先生は私の話を聞いてくれているのだろうか」「忙しそうで話しにくい」というネガティブな印象を患者に与えてしまいかねません。

患者の方を向いて診察できることで、「しっかり聞いてもらえている」という安心感を与えられます。

十分に聞いてもらえていないと感じる患者は多い

医師が考える以上に、患者側は「話を十分に聞いてもらっていない」「丁寧に説明してもらっていない」と感じやすいものです。

医師と患者を対象として意識の差を比較した調査では、以下のように診察満足度や時間、情報提供に関して認識の差があることがわかっています。

【病気の情報を十分に提供している／されていると思う割合】

• 医師：43.2％
• 患者：33.1％

【診療時間を十分に設けている／設けられていると思う割合】

• 医師：43.3％
• 患者：25.0％

【話しやすさ】

• 医師（患者が質問しやすい雰囲気を心がけている）：65.4％
• 患者（医師は質問しやすい雰囲気を心がけている）：31.4％

患者は医師が想定する以上に診察時間が短く、話しにくい雰囲気があると感じているといえるでしょう。そのため、聞きたいことがあっても聞けず、十分な情報提供を得られていないという不満につながる可能性があります。

時間の確保や質問しやすい関係性を構築するためには、AI音声入力の導入が有効です。医師と患者のコミュニケーションギャップを埋めることで、患者満足度の向上につながるでしょう。

参考：医師と患者のコミュニケーションに関する調査│ NTTコム

2. 診察の内容がもれなく記録されることへの安心感

AI音声入力を活用することで、患者さんの訴えがもれなくカルテに記載できます。そのため、「前回これを伝えたはずなのに…」という不満を減らせます。特に、複数の症状や心配ごとを抱える高齢の患者にとっては、自分の訴えが確実に記録されると安心できるでしょう。

また、複数の医師が診療するクリニックでは、前回とは異なる医師が診察する場合があります。前回の診療内容は全て記録されるため、確実な引継ぎができます。一から説明し直すことなくスムーズな診察ができ、余計なストレスを感じることがないでしょう。

3. 診察後の対応がスムーズになる

AI音声入力システムの導入により、診察後の患者対応もスムーズになります。診察での情報が全て記録され、スタッフに共有されるため、患者の問合せに対する医師への確認が必要なくなるでしょう。

例えば、「先生から言われた薬の飲み方をもう一度教えてほしい」といった問合せに対して、実際の会話記録を確認しながら回答できます。その他にも、検査結果に関する問合せ対応や担当医不在時の回答がスムーズになるでしょう。

AI音声入力システム選びで注意すべき4つのポイント

患者が満足できる診察につながる電子カルテのAI音声入力システムですが、導入に当たってはどのような点に気をつければよいのでしょうか。以下の4つのポイントを解説します。

• 既存システムとの連携方法を確認する
• 診療科との相性を考慮する
• 運用コストとサポート体制を比較する
• 個人情報やシステムのセキュリティ体制を確認する

1.既存システムとの連携方法を確認する

電子カルテとの連携方法について確認しておきましょう。音声入力で生成された内容を電子カルテに貼り付けるとき、単純なコピー＆ペーストか、専用の連携デバイスが必要かをチェックします。

特に、オンプレミス型の電子カルテを使用している際には、連携方法に制限がある可能性があります。音声記録のQRコードを読み取るだけでカルテと連携できる場合もありますので、カルテへの貼り付け方法をチェックしておきましょう。

2.診療科との相性を考慮する

音声入力によるカルテ入力の効率化は、診療科の特性に応じた対応が求められます。例えば、外科と内科では、電子カルテの入力パターンが異なります。

外科では、手術記録が中心で定型文や専門用語が多い記録が特徴です。そのため、専門用語を正しく入力できる音声認識システムが求められるでしょう。

一方で、内科では患者が訴える内容が中心となるため、日常会話に近い内容の正確な認識も必要です。専門用語だけでなく広範な会話データを学習しているAIシステムが求められます。

診療科によって必要とされる学習データが異なるため、電子カルテの入力特性に合わせた対応が重要です。診療科とAI音声入力システムとの相性については、次の関連記事も参考にしてみてください。

関連記事：カルテ音声入力と相性のよい診療科は？7つの科の特徴と活用方法を解説

3.運用コストとサポート体制を比較する

初期費用だけでなく、月額料金や追加費用の有無など、長期的な運用コストを比較することが重要です。

また、サポート体制も重要なポイントです。導入時のトレーニングはもちろん、その後のトラブル対応や定期的なアップデート情報の提供など、継続的なサポートがあるサービスを選ぶことで、安心して運用できます。

4.個人情報やシステムのセキュリティ体制を確認する

診察内容の録音データは、医療情報として厳重に扱う必要があります。データは、クラウドに保存されることが多いため、セキュリティ体制を確認し、情報漏えいが生じないように注意しましょう。

サービス選定に当たっては、チェックリストを用いて十分なセキュリティ対策がされているかを確認することが大切です。例えば、「製造業者/サービス事業者に よる医療情報セキュリティ開示書（MDS/SDS）」にあるチェックリストが有効です。情報の持ち出しや災害時の対応、個人情報を含む医療情報の交換など、具体的な対応がされているかをチェックできます。

チェックリストに基づいて、セキュリティ体制が整っているかを問合せ時に確認するとよいでしょう。

AI音声入力で「患者に寄り添えるクリニック」へ

電子カルテにAI音声入力を導入することで、医師が診察に集中できるようになり、患者に寄り添った診療をこれまで以上に行えます。また、診察後の問合せや異なる担当医の診察など、その他のオペレーションもスムーズになり、より質の高い医療の提供が可能になります。

患者満足度を向上させたいと考えている方は、AI音声入力システムの導入を検討してみましょう。

株式会社HERO innovationでは、病院やクリニックで活用できる医療専用のAI音声入力システム「MEDISMA AIクラーク」をご提供しています。認識した音声を自動でSOAP形式に変換可能で、入力時間の削減につながります。無料のデモ体験を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

著者・監修者情報

同じカテゴリーの新着記事