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INTERVIEW
INTERVIEW
板橋区志村にある、まつもとクリニック様です。内視鏡学会専門医による内視鏡検査、日本肝臓学会専門医による丁寧な超音波検査も行います。
消化器疾患を専門に一般内科(高血圧症、高脂血症、糖尿病、生活習慣病)、風邪、花粉症、予防接種等まで総合的に医療を提供しているクリニックです。
開院当初は、多くの患者さんを診ることが重要だったため、狭い範囲で専門性を強調すると、クリニックに限定的なイメージを与えてしまい集患に影響するのではないかという懸念がありました。開院時のホームページでは、風邪や生活習慣病など内科を主体にした幅広い診療内容をアピールしていましたね。しかし、数年が経過したころ、専門性を明確に打ち出すことで、数多くあるクリニックの中で「何が得意なのか」を患者さんにしっかり伝えることが大事なことではないかという考えに至りました。
そこで、「消化器内視鏡」と「肝臓の専門医」としての強みを前面に押し出し、視覚的にもその専門性がしっかり伝わるようにリニューアルしました。
専門性を強調したいとヒーローさんに伝えたところ、まず「症状別や疾患別の記事を載せると良いです」との提案を受け、実際にその要素を取り入れました。結果として、患者さんから「ホームページに書いてある症状で来ました」と言われることが増え、疾患に関する情報が、患者さんの来院動機に繋がっていることがわかりました。
また、以前のホームページでは診療科目の一つとして消化器内視鏡や肝臓内科を紹介している程度でしたが、リニューアルではトップページに検査の様子を載せるなど、消化器内視鏡や肝臓の医療に特化しているイメージを大々的に取り入れ、印象が大きく変化しています。消化器内視鏡学会や肝臓学会の認定医・指導医についての資格情報も、トップページで視覚的に強調しました。やはり専門性を打ち出すことで、その分野の患者さんも増えましたね。
ただし、風邪や生活習慣病など一般内科の患者さんをおざなりにするわけではありません。これまで来院いただいている近隣の方やワクチン接種の方への診療スタイルは変えず、バランスの取れたホームページにしました。検診やワクチン接種の案内に関しても、具体的な料金を細かく明記するなど、わかりやすくする工夫を施しています。
また、以前は「お知らせ」の表示が限られ、1つのお知らせを出すと他の情報が見えにくくなっていましたが、リニューアルで一覧表示できるようにしたため、検診やワクチンの開始日など、詳細な情報がより多く見られるようになりました。これにより、予約開始日も確認しやすくなり、ワクチン予約も増えています。また、休診や急なお知らせの情報も目に留まりやすい上部に配置するなど、工夫しています。
デザイン性に関しては、ヒーローさんが開業時に作ってくれたロゴマークが非常に気に入っており、ホームページのリニューアルでもその色合いや雰囲気などを取り入れていただきました。このロゴは百合の花を模していて、色合いは茶色系で統一されています。ホームページだけでなく、院内の内装や内視鏡室のベッド、カーテンの色などもすべてベージュや茶系に揃え、クリニック全体の統一感を持たせています。
SEO対策として検索キーワードも設定しています。具体的には「消化器内科」「胃・大腸内視鏡」「肝臓疾患」といったキーワードを使っています。また、患者さんからの話では、症状をもとに検索するケースが多いことがわかり、そのため、SEO対策にも消化器や肝臓の症状別の情報が役立っている印象があります。
ホームページのリニューアルによって、内視鏡検査の予約がかなり増加しました。現在、年間の検査数は大腸内視鏡検査が約500件、上部内視鏡検査が約1000件となっています。特に新患割合が増え、約1.3倍になりました。医師1名と看護師2名の体制のため、無理のない範囲で対応できる人数はこの辺りと考えています。
ホームページから外来や検査予約が可能ですが、リニューアルとともに予約システムを見直したことも新患増加の要因の一つといえます。
以前の予約システムは、時間帯ごとに多くの患者さんが集中し、待合室も混雑していました。そこで新しい予約システムを導入し、再診や初診で時間枠を細かく分けることで、予約した時間にお待たせすることなく検査や診療を受けていただけるようにしたのです。朝は混雑しやすい9時台を避け、8時40分から診療を始めるなど、時間帯ごとの工夫も行っています。再診の患者さんを大切にしながら、新規の方もスムーズに診療できる体制を整えました。
また、ワクチンも予約制にしていますが、外来診療と同時にワクチンを希望される方には、ワクチン予約と外来予約をセットで取れるようにしています。胃カメラと超音波検査を同時に行いたいという要望にも対応できるように、予約システムにはその選択肢を備えています。
リニューアル後、専門性を打ち出したことで、特に肝臓疾患の患者さんから「わかりやすかった」との意見を多くいただいています。専門医の資格があるかどうかも、患者さんにとって大きなポイントです。また、検診で例えば胃のポリープが見つかったり、脂肪肝や肝血管腫を疑われたりした方が、内視鏡検査や超音波検査のために来院されることも多くなりました。こうした関連の疾患情報がホームページにわかりやすく掲載されていることが、患者さんの来院につながっていると実感しています。
現在、医療事務は常時2人体制で対応しています。胃カメラの予約は、約6割がWEBやLINEを通じた予約で、電話による予約は以前より減少しました。これにより、スタッフの電話対応の負担が軽減され、非常に喜んでいます。特にコロナ禍のワクチン対応時には電話が集中して対応が大変でしたが、リニューアルを通じて電話対応が減り、効率性が高まりました。
また、ホームページに詳しい情報が載っていることで、患者さんとのやり取りがスムーズになっています。例えば、当院の専門性や検査の注意事項などが分かりやすく説明されているため、看護師や受付スタッフも患者さんへの説明が楽になったと感じています。検診セットやその料金が掲載されているため、患者さんも検査の選択がしやすく、予約もスムーズに進むようになりました。
大学病院などで安定した状態になった患者さんが紹介される際、専門医がいるクリニックが選ばれることも多く、そうした先生からも推薦されています。大学病院の先生方が地域の専門医を探す際に、リニューアルしたホームページが検索に引っかかることで、紹介が増えているように感じます。
診療では、心にゆとりを持って患者さん一人ひとりの話にじっくり耳を傾けることを大切にしています。たとえば、薬の処方で来院された場合でも、別の症状や悩みについて相談できる環境をつくり、信頼関係を築いていきたい。開業当初はどうしても患者数を重視してしまう傾向がありましたが、現在は丁寧で分かりやすい説明に時間をかけるスタイルにシフトしています。
ホームページのリニューアルや予約システムの充実により、効率的に時間を使えるようになり、こうした合理化が、患者さんと向き合う丁寧な診療にもつながっていると実感しています。
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